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君を夏の日に例えようか

朗読劇私の頭の中の消しゴム(矢崎広×三倉茉奈回)

朗読劇はあまり得意ではない私が唯一毎年通っている朗読劇、私の頭の中の消しゴム

こちらに矢崎広さんが満を持して登場されるということで、4/29、5/3どちらも観劇してきました。

 

満を持して…というのも毎年アンケートに矢崎さんのお名前を書き、嵐が丘(去年の消しゴム時期)やらしっぽのなかまたち(消しゴムと同じ岡本貴也さん演出)やらでだったかと思いますが、矢崎さんへのお手紙でもしつこく浩介をやって欲しいと書き、ぴろくらのお友達(主に真紀様)にも何時間も浩介と矢崎広がどんなに嵌っているかということを語っていて、正直なところ呆れられて逆にもうやっていただけないのではないかと思っていました。

今年念願叶ったので本当に有難い限りです。

どうしてこの作品を演って欲しかったかというと、今迄の矢崎さんであまり例のないコテコテの恋愛ものだということ、そして何より浩介という役柄が矢崎さんにぴったりだったからです。

 

私の頭の中の消しゴム」という作品は、一見若年性アルツハイマーを中心とした話に思われがちですが、確かにそれは重大なエピソードですが、浩介と薫という2人の生き様のエピソードのひとつにしかすぎず、ベースに浩介が薫によって成長する過程が描かれていると思っています。

私自身がそんな浩介という役が大好きで、矢崎さんがどう演じるのか楽しみだったというのもあります。

 

 

 

 

ご覧の通り、決まる一年も前から私の期待は多大なものでした。矢崎さんならこうするだろう…みたいなことが自分の中で決まりすぎていて、それが逆に恐い部分でもありました。

自分の理想を具現化させたくて矢崎広という役者を使っているだけなのかもしれなくて、もし違った時に私の中で矢崎さんの評価を下げる、そういうことはしたくなかったので。

でも実際、期待通り?、期待を超えて?素晴らしい浩介が見れました。

自分が思っていたところと違う部分、ありました。でもそれは、私の読み方が甘かったり、その後に繋がる解釈だったり。

語弊を恐れずに言うと、初めて、浩介と会えた気がします。

朗読劇だから別に完璧に姿形が一致していなくても良いんです。イメージが違っても面白いんです。声が大事ですし。朗読ですし。

だけど私はずっと浩介に会いたかった。2年間色んな人の口から語られる浩介に会ってみたかった。

無愛想で背中が広くて髭が生えてて薫のタイプではない浩介。私にとってそれは矢崎広が演じる高原浩介で、うまく言えないんですが、朗読ではなく、姿形で、実物で、高原浩介を見てみたかったのだと思います。

矢崎さんならきっと、朗読の枠を超えて浩介を連れて来てくれる気がしていたのだと思います。

矢崎広の浩介はぶっきらぼうで荒っぽくてどこまでも優しく、孤独だった。

薫に導かれながら、一歩ずつ踏み出し、成長していく1人の男性だった。

嵌るだろうとは思っていましたが、本人の資質と本当にぴたりと嵌っていました。

 

そして欠かせないのは三倉茉奈さんの薫。

浩介に比べると薫はどうしても軽視してしまっていた傾向にあったのですが、三倉さんの薫は薫そのものでした。

優しくて包容力があって浩介のことが大好きな薫。

孤独感の強い矢崎浩介と温かく包み込むような三倉薫は親和性が高く、お互いがお互いを唯一無二の存在と思っている印象を強く受けました。

矢崎さんは声優もやられてますが、やっぱりベースは俳優だと思うので、できれば女優さんで…とは思っていたのですが、茉奈さんが素晴らしすぎて、理想の浩介と薫だと思いました。

 

この2人を組ませてくれたことに感謝ですし、素晴らしい演技を観れたことにも感謝です。

スタオベできて良かった。

一場面一場面が胸に刻みこまれています。

 

私はこれからも公演があるかぎりこの朗読劇に通いますし、たくさんの浩介と薫を観ると思います。

だけど、二人の浩介と薫は絶対消えない。

いつかまた、逢えますように。

 

本当にありがとうございました。