sognamo insieme

君を夏の日に例えようか

舞台「鬼滅の刃」其ノ弐 絆

気がついたら千穐楽から1ヶ月以上経過してしまった…。各キャストの振り返り配信もさすがに大体終わったので、私も振り返りブログを書こうと思います。

 

kimetsu.com

 

前置き

1作品目の鬼滅の刃は配信で観ました。原作のスプラッタ色の強さが苦手なんだけど、舞台だとイメージに委ねられる部分が多いので幾分か救われた。だけど、演出の末満さんの2.5次元作品は原作が好きな人に向けて作っている傾向にあると思っているので*1、未履修で挑むと大体よく分からないんですよね。なのでやっぱり理解しきれない部分が多く、結局アニメを観て原作も読破しました。面白かった。笑止千万は履修後でも笑ってしまいそうになっちゃうけど。

元々義勇さんを演じている礼生くんにコロナ禍でがっつりハマったので2作目は観に行くつもりだったのですが、予習するぞー♪と思ってアニメを履修していた時、公演の詳細が発表されてびっくり。

矢崎広2.5次元舞台に帰ってくる…?

広くん出演の2.5次元作品といえばミュージカル薄桜鬼。未だ彼の代表作といっても過言ではないですが、出演は2014年が最後。その後もSAMURAI7バイオハザードに出演していましたが、それすら2015年。約6年ぶりの2.5次元舞台です。私が広くんをきちんと追いかけるようになったのは薄ミュがきっかけだったし、やっぱり今でもあの役を超えて好きな広くんの役には出逢えていません。そして当時はまだ駆け出しの俳優たちが大舞台に出る腰掛け的なイメージも強かったですが、今となっては演劇界の大きな柱の一つとなっておりミュージカルや大御所俳優さんも出演されることが多くなった2.5次元舞台。

またいつか大きな作品で大きな役で2.5に出る広くんを観たいな〜と思っていました。彼の演技力や歌唱力、殺陣を余すところなく披露できる役で、2015年より確実に客層が広がっている2.5次元舞台で多くの人に見てもらいたいと思っていました。

そして決まったのが全てを兼ね備えている役といえる煉獄杏寿郎!!!400億の男!!!

え〜かっこよすぎるよ矢崎広〜最高で最強のおかえりだよ〜大きな役すぎてお腹痛くなったよ〜

キャスト発表の時点で推しの2人が柱になることが決まり、私の最高の夏が始まりました。

前置きが長すぎですが感想です。

 

時は大正、日本。
炭を売る心優しき少年・炭治郎は、
ある日鬼に家族を皆殺しにされてしまう。
さらに唯一生き残った妹の禰󠄀豆子は、
鬼に変貌してしまった。
絶望的な現実に打ちのめされる炭治郎だったが、
妹を人間に戻し、家族を殺した鬼を討つため、
“鬼狩り”の道へ進む決意をする。

鬼殺隊となった炭治郎は新たな任務で
同期の我妻善逸や嘴平伊之助と共に
那田蜘蛛山へと向かうが、
山に潜む不気味な鬼の集団によって、
鬼殺隊は壊滅状態に陥っていた…
本来は群れないはずの鬼たちが、
お互いを家族という、異質な蜘蛛鬼一家。
現れる十二鬼月。
圧倒的脅威を前に追い詰められる一行…
はたして炭治郎たちは窮地を脱することができるのか―

そして、ついに動き出す鬼殺隊最強の剣士"柱"たち。
その目的は!?
炭治郎と禰󠄀豆子に更なる試練が訪れる。

新たなる脅威、紡がれる絆、集う柱…
鬼狩りの剣士たちの戦いは次なる舞台に―

 

感想

前述の通り、アニメを無限列車まで履修してから臨んだので最高に楽しかったです。

やっぱり絶対履修してから観に行った方がいい。知らない人も楽しめる作品が1番だけど、原作が好きな人に限りなく寄り添う作品づくりも2.5では“正解”だと思うので。

というか、国民的な作品すぎて見てる前提で作るに決まってる。

ただ、一作目は情報量も多くどうしても「忙しい人のための鬼滅の刃」になってしまっていた部分も否めず、それに比べると今作はエッセンスをギュッとまとめて限りなく観やすくしてくれていると思いました。少なくとも展開の速さは感じなかった。

蜘蛛の糸光ファイバー(?)で表現していたのが分かりやすくて好き。八百屋というには急すぎる斜面のおかげで映像の投影もめちゃくちゃ綺麗だった。

あと末満さんの作品はとにかくキャスパレがかっこよくて、ここでしか見れない無惨様vs煉獄さんの睨み合いが最っ高でした…!私は義勇さんと煉獄さんを定点しなければならなかったのでキャスパレと柱合会議は常に目が足りなかったです。結局2人の大事な場面を見逃しまくっているので何も見てなかったのかもしれない…。

今作、那田蜘蛛山編は義勇さんの活躍回なので殺陣がたくさん見れて嬉しかったな〜。今年前半に刀剣乱舞で100本ノック(物理)をやった本田礼生さんは殺陣が初演に比べて目覚ましく上手くなっており、水柱に相応しい流麗で速い殺陣でした。えーん最高。本人はまだ色々と思うところあるみたいなので、今後の成長楽しみすぎますね。

礼生くんにとって義勇さんは色々とスペックを抑えないといけない役だと勝手に思ってるんですが、殺陣がめちゃくちゃ魅力的になったのですごく良かったですね。日替わりネタも(伊之助が)頑張ってましたけど。千穐楽の笑止千万ネタで頬が緩む義勇さん、収録には上手く隠されそうなのでここに記しておきます。柱合会議のトラブル回収は全く見れなかったので配信で見れてありがたかった。

義勇さんは今後無限城まで出ないんじゃないかと思ってるので、4作品後また礼生くんで観れることを切に願っています。

煉獄さんは、出番としては全然なくてトータル20分くらい?でした。2幕まで台詞ないので第一声に私が緊張した。だって煉獄さんだし、10ヶ月ぶりの舞台でしたし。声の大きさにびっくりしたけど、それも煉獄さんぽくてよかったですね。あまり知らないけど原作好きの方の評判も良いみたいで良かったです。柱合会議までの煉獄さんって目がかっぴらいててサイコパスなアッパー兄さんって感じだったんですけど(悪口)、広くんの煉獄さんはいい意味でサイコパス感が減っててスッキリしました。アニメや漫画だとどうしてもコマにいない時にその人がどんな様子なのかが全く分からないので、予測がつかないと感情がぶつ切りに見えて「何考えているか分からない人」になるんだと思うんですね。

その点舞台だと、板の上に立っている限りその人は芝居を続けているので、様子を窺うことができる。本来なら読者が想像力でなんとかしないといけない「点」と「点」を役者が繋げてくれる。原作からさらに踏み込んだ一面を見ることができるのは2.5の良いところだなと思います。柱合会議の煉獄さんがまさにそうで、炭治郎の行動によって考えがどのように変化したのか非常に分かりやすくなっていました。さすがでした。

ラストは末満さんありがとうキャンペーン。こんな予告編見せられたら誰だって次回作を期待してしまうので早く発表してください。かっこよすぎて心が苦しくなってしまうので、無限列車編までに心肺を鍛えて全集中の呼吸ができるようにしようと思っています。

 

大好きな2人については話しきってしまったので、その他について。

まず、開幕したその日に小林亮太くんの体調不良が発表され、初日から3日間休演になりました。そもそも感染者数もやばいし、無事に幕が開いてほっとしたところだったので、結構本気で初日で終わるかも…?と思いました。ちょうど半年前に礼生くんが公演中腰をやった時も心配すぎて完治するまでやらないでほしいと願っていたので、該当チケありましたけど3日間の休演は当然というか、この期間にどうにか治ってほしいと思ってましたね。無事元気なこばりょた見れて良かったです。初演よりはだいぶ配慮された構成になっていたと思うので、暑さって怖いなと思いました…。

あと今回も歌すごく多くて、「なんでこれはミュージカルじゃないんだ…?」と一瞬2.5における舞台とミュージカルの違い考えちゃいましたね。どういう分け方なんだろ。キメステは和田さん作曲なんですが、なぜか佐橋先生イズムを感じるというか、薄ミュ初期を感じる音楽が多いです(伝わる人には伝わると信じてる)。江戸〜大正くらいの作品だから雰囲気似るのかな。1作目のトンチキ感が薄れて普通に良い曲が多くなってたのが逆に寂しかったですね。無限列車では夢の場面とかでトンチキな曲が聴きたい。そしてアンサンブル含め、今回から参加キャストの歌唱力が底上げされててストレスフリーで聴けました。門山さんのしのぶさんすごかったね。いつか義勇さんとデュエットしてください。

アンサンブルもみんな上手で可愛かったー🎶大好きなアオイが超可愛かったので満足です。また遊郭編で見たいなー。

銀河劇場も梅芸も立川も、全部の会場で雨が多いし*2、劇場寒くて防寒対策極めていたし、色々と思い出に残るキメステでした。楽しかったなー。無限列車ももちろん楽しみなんですが、大好きな2人が同じ板の上に立っているのを見るのは今作限りなのでめちゃくちゃ幸せで、振り返り配信も含めて大いに楽しませていただきました。

これから広は森へ、礼生はタタラ場で暮らしますが、わたしはどちらにもヤックルに乗って会いに行きます(は?)

*1:舞台Kで得た教訓。

*2:ちなみに広くんも礼生くんも雨男です