sognamo insieme

君を夏の日に例えようか

しっぽのなかまたち

18日と21日後半の回を観に行きました。

久しぶりのすごくライトな口あたりの作品!そして初めて矢崎さんの朗読劇を観ました。

いいですねー!

間の取り方とか計算する余裕があるのか、魅力全開でとっても面白かった。

『六畳一間の王国』

超人気作家に飼われている雑種犬・龍之介は、高級マンション暮らしに

高級ドッグフードの贅沢三昧で超傲慢!

近所で暮らす野良猫に毎日自慢話を聞かせる生活を楽しんでいた。

しかし、ある時からご主人の様子が変わり始め、ドッグフードも粗末な物になってしまう。

あからさまに嫌な態度をとって、拗ねる龍之介だが…。

もう!とっても!矢崎龍之介が可愛かったです!!

傲慢で自己中で、飼い主の夢想志朗が与える餌にも文句つけて。

台本にしっぽがついてるんですが、それで感情表現するのにびっくり。嬉しかったら台本ごと付いてるしっぽをぶんぶん振って喜んでいる様子を表すとか。かわいい。わかりやすい。

女の子が演じる猫ちゃんにいつも上から目線で(餌分け与えてるからね)、でも猫ちゃんからは呆れられてるそんなおばかな龍之介がとっても可愛かったです。

夢想さんは龍之介をモデルにした作品で一躍有名になるのですが、その後ヒット作を生み出せず、借金を抱え込んでしまいます。インテリアがなくなって部屋が広くなることには何も気づいていないけれど、牛100%から50%、そしてカリカリへと餌がどんどんランクダウンすることに不満な龍之介。そして金谷という借金取りに借金のカタとして龍之介を奪われてしまうのですが…

当の龍之介は牛120%の餌をくれた金谷にホイホイついていきます。

この時の龍之介の「かーねやー」という言い方が可愛くて。

しかも、あるある…!ペットって、こういうぶりっ子するときあるある…!

と思わずにはいられませんでした。

金谷から騙されて逃げ出して、夢想志朗の大切さに気づく龍之介が愛しかった。

餌をくれるだけじゃなくて、広いお部屋に住まわせてくれるだけじゃなくて、愛してくれる、心配してくれる。そんな夢想志朗がなんだかんだと大好きで自分にとってかけがえのない存在だと龍之介が気づくところはじーんとしました。

個人的に矢崎さんのおばかな演技は本当に魅力的だと思っていて。なんかキラキラしているんですよね。

矢崎さんを初めて見た頃はおばかな役ばかりだったなあ…と懐かしく思いました。

しかしどこか、いや!どこも憎めなくて!

とにかく可愛いブルドッグでした。鼻筋がないってネタにしてたけど、鼻筋綺麗ですよね、矢崎さん。

【さよなら、ありがとう】

俊介と麻耶は結婚生活に終止符を打とうとしていた。

二人の飼い犬・ハチと飼い猫・テンをどちらが引き取るかで、大喧嘩!

ハチは俊介に、テンは麻耶の側についてペット同士も意見が分かれる。

はたして、二人と二匹の運命は!?

矢崎さん不在のお話。

ハチとテンが優秀なペットすぎて愛しい。

こんなペットだったらどんなにいいかって思うくらい可愛いいい子達でした。

麻耶と俊介の2人が喋ってるとき、2匹揃って喋ってる方向に首を傾けるのが可愛くてツボでした。

展開としてはそう簡単に離婚がなくなるなんてあるかって感じですが、ハチとテンが幸せならそれでいいです。

鎌苅くんのハチが好きだったなあ。離婚届バリバリ食べるのが本当爆笑で。笑いの取り方が上手でした。この後の犬の大学でも抜きん出てました。

他の作品も観てみたい。

【犬の大学】

保健所に捨てられた三匹の犬たち。

しかし三匹はもう一度、誰かに飼ってもらいたいと強く願う。

でもどうすれば人に好かれるのか、うまいやり方が分からない。

三匹はついに、年老いた猫に教えをこい、

弟子入りまでするが…

はいきた!矢崎さんミサイル先生です!

クッキー、ファン太、ケンシロウの3匹に愛され方を教えてあげる長老猫。

3匹が最初はちょっと敬遠してたミサイル先生にどんどん懐いていくの可愛い。さすが愛すべきバカ犬たち。

ミサイル先生はこのバカ正直なワンちゃん達に「吠えない、媚びない、取ってこない」を教え込みます。

クッキーは吠える癖が抜けない元ヤン系でファン太はアホの子でケンシロウが武士みたいな子でした。

ちゃんと先生と生徒っぽくミサイル先生に逆らえなかった感じだったのは21日かな。

18日はたまに逆転してました。ミサイル先生が「本当ツッコミいれるの疲れるわ〜」って言うと「どっちが!(ボケてるんだよ!)」って逆に突っ込まれたり。台詞途中から分かんなくなったりしてましたもん。松廊の解散朗読劇を思い出しました(笑)本来の関係性みたいなものが透けて見えるのも面白いところですね。

ボールを客席に投げてはキャッチっていう参加型な部分があるんですが、お客さんもどうしたらいいのか分からずによく分からない空間が繰り広げられていたのが可笑しかったです。

ミサイル先生で矢崎さんのお爺さんな演技を初めて見たので新鮮でした。

最後はちょっとグッときました。

私は世話を他人任せにするタイプなのですが、それでもあんな風に思われたら幸せだと思います。

初めての矢崎さんの朗読劇でしたが、とても楽しかったです。

重いものが続いていたので良い口直し?にもなったし。

元々朗読劇って良さがあまり分からないところがあったんですが、岡本さん演出のものから少しずつ面白さが分かってきた感じです。

普段の舞台とは違って「僕は(わたしは)あの時こうだった(こう思った)」という台詞が多く、ともすればただ読んでいるだけになってしまうため、基礎的な演技力の差が結構はっきりと見えるものだなあと思います。

向き不向きとか慣れ不慣れもあるとは思いますが。

まだ朗読劇の魅力はわかりかけているくらいのところなので、もう少しフットワーク軽く色々観ていければと思います。

矢崎さんが出演してくれるのが一番手っ取り早いんですけどね笑