鉄は熱いうちに打て。
興奮は冷めぬうちに書け。
ということで、この土日も観劇が続くので、上書きする前に書いちゃおうと思います。
Endless SHOCK
日本一チケットが取れない舞台
階段落ち
フライング
観劇する前のSHOCKのイメージといえばこの辺りでした。
主にメディアによるパブリックイメージをそのまま植え付けられたのだと思いますが、個人的にこの宣伝は非常にナンセンスだと思います。
SHOCKの魅力はそこじゃなかった。
素晴らしいセット
素晴らしい演出
素晴らしいストーリー
そして素晴らしい出演者たち
そのどれもが非常にバランスが良く、レベルが高い、とても上質なエンターテインメントでした。
ジャニーズの舞台は、ショーとしてのクオリティは高いのですが、ストーリーは粗いものが多く、SHOCKに関しても特に期待をせずに行ったのですが、このストーリーがめちゃくちゃ良い!
絶対的なカリスマ性を持つコウイチと二番手に甘んじるライバルのヤラ。コウイチに想いを寄せるリカ。主にこの3人が主体となりストーリーが展開します。
特に驚くような展開はなく、読めます。きっとこうなんだろうなっていう展開をそのままなぞります。
ただ、それがあまりにも本人たちに重なるため、その熱量と主軸のshow must go on精神にわんわん泣かされてしまいました。
1幕はコウイチのサクセスストーリー。ワンマンだけど、みんなを惹きつけるコウイチに私たち観客も惹きつけられます。劇中劇のショーはTDSのBBBさながら。大勢のアンサンブルを従えてセンターに君臨するコウイチはミッキーのようでした…!
コウイチは絶対的な王者。カリスマでした。
この有無を言わさない説得力がSHOCKの凄さなんだと思います。
二幕からはライバルのヤラに焦点が合うように作られていました。
幼い頃からコウイチにライバル心を燃やし、コウイチを憎み、でも誰よりコウイチの凄さを知っていて、尊敬していて、挫折を繰り返している人物だということが、二幕で痛いほど伝わってきます。
コウイチが序盤でやりたがっていた、シェイクスピアのハムレットとリチャード3世でヤラの心情を表す演出はお見事。
個人的にジャニオタで屋良っちの凄さを知らない人はにわかだと思っているので笑
屋良くんのライバルを観れて本当に良かったなあ、と思っています。
彼はどこまでも光一さんと対等であろうとしているし、身体能力の高さとセンスの良さ、魅せ方の上手さはやっぱり凄まじいんですよね。引けを取らないというか。もちろん、光一くんが輝いている舞台なんですが、「この人はこの人でコウイチの陰を追わなければ素晴らしいエンターティナーなんじゃないか」と観客が思うライバルなんですよ。この2人が切磋琢磨してショーを良くしているというリアリティ!!!
この不思議なリアリティーがより深い感動に起因していると思います。
エンターテインメントの裏側を見せつつ、最高のショーを展開するという構成がそもそもどストライクでした。
ショーの演出もとにっかく素晴らしくて!ブロードウェイの群舞もまわり盆を使った殺陣も、桜吹雪の中の桜の木も、今まで観た演出のなかで最上級のものでした。
階段落ちも生で観る迫力は凄かった…!思わず叫びそうになりました。その前に階段の横に背中から落ちるジュニアも凄かった…。
自分の脳内でしか叶えられないと思っていたセットが目の前にあって、むしろ想像を超えていて、自分の舞台に対しての価値観をグラグラに揺さぶられました。
世界のどこで上演しても恥ずかしくない作品だと思います。日本で作るミュージカルに限界を感じている部分があったのですが、これは凄かった…。
1400回を超える上演回数の意味が分かりました。生で観ないとこの感動は味わえないと思います。堂本光一…同じ人間とは思えなかった。こんなに全力で挑んでいると思ってなかった。1400回、毎回彼は全力で舞台上で人生を全うしているんでしょうか。尊敬します。
素晴らしい作品にも関わらずとてもクローズドな評価を受けていると思います。
もっと幅広い人が観ることのできるエンターテインメントになるといいんですが…!
チケット競争を乗り越える価値のある舞台だと思うので、気になった方は是非!!!
shockめちゃくちゃ楽しかったーー!!!ワンピース歌舞伎も観たいよー!!!
エンタメ好きの叫びでした。