sognamo insieme

君を夏の日に例えようか

観劇好きのためのオペラ入門

ミュージカルやストプレは観ても、オペラにはなかなか足を踏み入れにくい、そんな方は多いのではないでしょうか。

その割にミュージカルの男性俳優って若干オペラに関わることもあったり…なかったり…しますよね。

私は今はもっぱら観劇にお金を注ぎ込んでいる一観客ですが、一応大学院までオペラを勉強していまして*1

 

というわけで、ミュージカル界隈の方も少しだけ、オペラの世界も覗いてみてほしいと思い筆を取りました。近いようで隔たりのあるミュージカルとオペラの世界。独断で書いてるので関係者は怒らないでね。

 

  

ミュージカルとオペラの違い

まずオペラはめちゃくちゃ敷居が高いのと、歌い手にイケメンと美女が少ない(笑)というのは置いといて、仕様の違いをざっくりとですが、まとめてみました。

①マイク使用の有無

1番目視で分かる部分ではないでしょうか。オペラはマイクなしで3000人クラスの劇場に声を届けます。なので、歌ってる間は踊りもしないし後ろを向いたりもしません*2クラリネット吹いたりバイオリン弾く人も基本やらないですよね?同じです。プロの歌を是非生で聴いて欲しい。

しかしずっと立ちんぼで歌が続くと飽きてきちゃう*3のも確か。最近は演出で頑張ったり曲をカットして冗長にならないようしてるので、バーンスタインやロイドウェバーのミュージカルに慣れてる人はそんなに抵抗なく観れると思います。

②台詞がない

オペラは「レチタティーヴォ」と呼ばれる台詞パートと「アリア(独唱)」「重唱」と呼ばれる歌パートで構成されています。

レチタティーヴォも基本的には歌っています。音も全て決まっているし。そして基本原語というのが敷居の高さの一つ。でも字幕は普通あるので、来日版のミュージカル観れたら余裕だと思います。日本語にしたところで聞き取れないし。

ただしオペレッタと呼ばれるドイツのジャンルは台詞があります。これは日本語が多い。つまりレミゼはかなりオペラに近い*4

③予習が必須

特に2.5次元ミュージカルなんかはネタバレを忌み嫌いますが、オペラは絶対にあらすじを知った上で観た方が楽しい。これはバレエや歌舞伎など古典芸能全般そうだと思います。私は休憩中はトイレに並びながらググって次の幕のあらすじを頭に入れてる。そうするとちょっとトリップ()しても置いてかれずに済むし。作品の中にはさらに当時の時代背景まで調べないと理解できない話もあります。粗筋だけ知っていれば理解しやすいオススメ作品については後述します。

 

最初に観ることをオススメしたい団体

二期会

古の日本のオペラ団体。日本人主体の公演をやる。重鎮は大体ここにいる。地方にも支部団体がある。

藤原歌劇団

二期会のライバル。藤原義江*5という稀代の名歌手が作った古き良き歌劇団。イタリア作品を基本的にはやってます。ここにも重鎮がいる。経営ががったがたで今は日本オペラ振興会として存在している。

③新国立歌劇場

メイン歌手は大体外国から招聘してる。クオリティは担保されてるし、公演数も多いし一番オススメ

④その他について

海外から来る○○歌劇団はピンキリ。NBSは英国ロイヤルオペラハウスが来るので良い。びわ湖ホールもいい。

あとは下北沢の小劇場だと思っていただけると。悪口じゃない。シモキタにもここに書いてない歌劇団にも私が大好きな団体はある。ただ、玉石混合なんです。私より数百倍上手い若手演奏家たちの精力的な活動も、一観客として観ると小劇場と近しく感じる*6

青田買いが好きな方たちは是非積極的に観て、応援してほしい。ただ、観劇が元々好きな、目の肥えた人がまず初めに観るのは絶対一流が良い。安い席でいいのでフルオケで、キャストも指揮も完璧、演出もお金がかかった良質な作品で熱を感じてほしい。

 

初めての観賞にオススメな作品

初めてに向いてる作品!有名な作品!ってたくさんありますが、独断でこれは楽しいのでは、というものを幾つかピックアップします。おすすめ順です。

椿姫(ヴェルディ作曲)

多分世の中で1番上演されているのでは、というほどよく上演されている作品。華やかな社交界に咲く高級娼婦が1人の男と付き合って、そして死にます!話が比較的分かりやすいし泣ける!あとドレス多めでキラキラしてる!エリザとか宝塚好きな方にオススメです。

カルメン(ビゼー作曲)

とにかく曲が、あれもこれも聴いたことあるメロディが多出。カルメンという魅惑の悪女が男を誘惑して婚約破棄させた後、振って殺される話!カルメンに共感できる人はそんなに多くないと思うので、みんなミカエラ好きになって。わたしはそこまで好きな話ではない。でも分かりやすいし、知ってる曲が多いという点でオススメです。フランス物ではダントツ1番有名。

トゥーランドット(プッチーニ作曲)

荒川静香選手がイナバウアーした、あの超有名曲作品。全編通して中華風のメロディで、盛り上がる華やかな楽曲が多い*7。話は亡命している王子がトゥーランドットという、とんでもなく冷酷な女王に殺されそうになりながらも口説き落とすという分かりやすい話。イナバウアーの場面は王子に「はあ?」って思うこと間違いなし。これまたトゥーランドットに感情移入できる人は少ないんじゃないかと思うので、リューに泣いてほしい。オペラはライバルの女性が素敵な作品が多い。エポニーヌ的な子が多いからかな。エンディングは壮大な夕焼け小焼け。

コジ・ファン・トゥッテ(モーツァルト作曲)

モーツァルト作品では、個人的に1番オススメ!姉妹の彼氏たちが入れ替わって別人として姉妹を口説き落とし、姉妹が1日で靡くか賭ける話。設定は結構イライラするけど、姉妹が心を動かす過程が人間の本質を描いていてお見事。タイプの違う女性3人それぞれどこか共感できるので、数世紀経っても人間の本質ってあまり変わらないのだなあと思う。

愛の妙薬(ドニゼッティ作曲)

物語として大好きな話。1人の冴えない男が、村1番の美女に振り向いてもらうため、インチキ薬屋から偽の惚れ薬を買う。これが、村を巻き込んだ大騒動となる…。顔でも金でもないところに惹かれるヒロイン、アディーナが魅力的。高飛車で鼻につくところもあるけど、最後まで観てほしい。曲は無駄にメロディが細かく転がるので好みが分かれそう。時代の流行だったので、あまり気にせず観てください。

ラ・ボエーム(プッチーニ作曲)

ミュージカル好きにはお馴染みのRENTの元ネタになっている作品。RENTよりもっとシンプルな構成で、メロディも相まってとても美しい物語です。ヒロインのミミにまとわりつく「貧困」については、少し時代背景を知っておいた方が入りやすいのがネック。でも知らなくても、芸術家とお針子の恋物語として分かりやすいストーリーではある。キャラクターもストーリーもRENTとは全然違うけど、若者たちの青春の輝きと死、というテーマ性は共通していると思います。

道化師(レオンカヴァッロ作曲)

ドラマの相棒でも使われたことがあるように、サスペンスが好きな方にオススメ。あるサーカス団で育てられたヒロイン、ネッダは座長であり育ての親でもあるカニオと夫婦。しかしネッダは村人と浮気しており、それを知ったカニオが本番中に復讐を企てる。

カニオの狂気の中に悲しさが見えてこちらも切なくなる。でもネッダの気持ちもとっても分かる。さくっと1時間ちょっとで観れるのも手軽で良いです。よく同時に上演してる「カヴァレリア・ルスティカーナ」は結構下調べが必要なので、あまりオススメしません。曲はこっちのが好きだけど。

リゴレット(ヴェルディ作曲)

「Les Misérables」「ノートル・ダム・ド・パリ」などユゴー作品が好きな方にオススメ。せむし男が大事に育てた娘。しかし初めて恋した男は女癖最悪の色男だった…。ただただ悲しい物語で、ちょっと登場人物が交差するので入りにくい部分もあるけど、ユゴー好きなら刺さるところがたくさんあると思う。

有名だけど初めて観るのには向いてないと思われる作品

こっちは怒られそう(笑)個人的に好きな話もたくさんあるんですが、下調べが必須なので初見はあまり意味が分からないかと思います。あくまで主観なので観ることを妨げるものではありません。

魔笛(モーツァルト作曲)

子ども向けっぽい装いで、モーツァルトの素敵な音楽がふんだんに使われていますが、その実フリーメイソンの理念に則って作られているところが多く、誰に感情移入したらいいのか分からないまま話が進みます。前半後半で善と悪がひっくり返る展開は今でもよくありますが*8、これほど突飛なのはあまり観ないと思います。入り込めなさすぎて、よく歌われる夜の女王のアリアでやっと目が覚める。子どもと観るならフンパーディンクの「ヘンゼルとグレーテル」の方がよっぽど分かりやすい*9です。

フィガロの結婚(モーツァルト作曲)

モーツァルトつづき。多分1番有名ですが、私個人的には最初に観るにはオススメしません。三部作の二作目という位置の微妙さが話を分かりづらくしてると思う*10初夜権とかいうやばい権利を復活させ、行使しようとする伯爵をみんなで懲らしめる話です!これだけだと分かりやすいんだけど、なにせ4時間あるので。その中で何度も二転三転するから私も途中の展開が思い出せない…笑

序曲が死ぬほど有名なので、これを聴きに行ってほしい。話を理解したいなら相関図必須。じゃないと大体2幕の終わりで寝る。

ナブッコ(ヴェルディ作曲)

イタリア第二の国歌「行け、我が想いよ、黄金の翼に乗って」のオペラ。ヴェルディ後期は政治的な話が多くなってめちゃくちゃ難しい。私は途中で挫折しました。当時のイタリアについて勉強するために観るのはありあり。でなければ上述した2作品かシェイクスピア作品の「オテロ」や「マクベス」の方が観やすいです。

アイーダ(ヴェルディ作曲)

中学の音楽の授業で観た方も多いはず。凱旋行進曲がサッカーで使われまくってるので、それ目当てに観に行くのはあり。オペラが総合芸術だということを示しやすい作品なので、バレエやセットもすごい。本物の馬が出てきたりする。でもお話はあんまり展開がなくてそれほど入りやすいと思えない…。ミュージカルの「アイーダ」や「王家に捧ぐ歌」が好きな方は一度観てみてもいいかも。結構違います。

 

お手頃に鑑賞する方法

オペラといえばチケット代の高さ。ランクとしてはフィギュアスケートと同じくらいだと思います。(1万〜5万)

できるだけお手軽に楽しみたいなら利用してみてほしい一覧です。

公演のC〜E席

上述したオペラ団体も総じてS席はそこそこお値段がします。でもやっぱり生で聞いて欲しい!そういった場合、席区分が細かいのもオペラの特徴です。これはミュージカルや商業演劇も見習ってほしい*11…。安い席もミュージカルほど激戦ではないのでオススメ。ただ、1番安い席は全然見れなかったりするので*12、下から2つ目くらいの席がいいかも。それでも5000円くらい。

ライブビューイング

最近は映画館でのライブビューイングも充実してきました。生で聴く迫力には及ばないけど、日本ではなかなか聴けない海外の超一流歌手たちの最新の作品を観れるところが魅力。

 

www.shochiku.co.jp

 

tohotowa.co.jp

 

動画配信

本音は全然オススメしません*13が、自宅での生活を余儀なくされている今、試しに観てみてもいいと思います。

 

www.nntt.jac.go.jp

魔笛トゥーランドットは観たい。オネーギンは全部観たことないので挑戦してみます(自信ない)。

↓METとロイヤルオペラもありがたいけど字幕ないので、かなり厳しい…

Metropolitan Opera | Home

www.roh.org.uk

終わりに

独断と偏見で鑑賞のコツからオススメ作品まで書いてみました。オペラは展開が遅く、話も古くて馴染みにくいものも多いですが、人間の変わることのない感情を描いているところが魅力です。200年以上経っても人間は相変わらず恋して憎んで悲しんで慈しむ。普遍的な感情を持つ登場人物に寄り添って、ときめいて、泣いて。オペラを楽しんでくれる人が少しでも増えたらいいなと思っています。

*1:下手だけど細々と地道に修行中

*2:演出によってはままあるけど

*3:私はどうやって声出してるのか、身体を観察してるからいいけど普通に退屈になると思う

*4:細かいので割愛しますが、レミがオペラではないのは時間経過の違いだそう。オペラは初期作品は朝の場面で始まって夜の場面で終わるので(照明の都合)、短期間の物語が向いています。レミのように1人の半生を描く物語はオペラに不向きなようです。半生を描いてる作品もあるんですけどね。恩師談です。

*5:エールにも出ないか期待

*6:この層とか合唱団が呼ぶお客さんが、1番新たな顧客層なのも事実。ただ、ここから入ってオペラを好きになってくれる人がいるかというと疑問

*7:ドラがドーーンって感じ

*8:すでにここ最近だけでGOZENも偽義経もそうだったなあ…

*9:しかし曲はこっちの方が数倍難解

*10:1作目のロッシーニセヴィリアの理髪師のがよっぽど分かりやすいと思う

*11:1階全部と2階席前方までS席とかやめて

*12:東京○化会館の悪口です。聞いてる?

*13:私も観ますが見終われる自信がない

観劇オタクの限界遠征記録(大阪編)

こんにちは。当方常に家計は火の車。宵越しの金は持たない江戸っ子*1です。

東京で観れるものは東京で観尽くすタイプなので遠征はあんまりしないんですが、それでも行かねばならない時は年に数回あるわけで。遠征先は大阪が圧倒的に多い。そして仕事でも大阪に頻繁に出張しているので、遠征を抱き合わせることもしばしば。

なので今回は大阪中心に限界オタクの遠征事情を赤裸々に公開します。他の地域は語れるほど行ってないのでまたいつか。人の遠征事情って楽しいよね。

 

 

移動手段

基本的に遠征は夜行バス。夜行は慣れだと思う。最初は本当にしんどかったけど、頻繁に乗ってたら慣れました。そして4列シートがしんどくなかった年齢など存在しないので、基本的に3列。

しかし最近のお気に入りは3列シートの最後列の4列の端っこです。ぐっすり寝れる。

さくら観光やJRバス、WILLERも使うけど、最近はVIPライナーで定着している感じ。

 

vipliner.biz

VIPライナーの良いところ

VIPラウンジ

主要な乗車場には必ずあるラウンジ。良いところはクレンジングや洗顔ができるので化粧が落とせるところ。着替えスペースもあるところ。お味噌汁やお茶が飲めて充電もできて漫画も読めるところ。有料だけどシャワーが使えるし、無料で化粧品やコテを貸し出してくれる*2ところ。バス乗るまでの時間が有効に使えるし、個人的には東京のラウンジが職場から近いのも便利。

オプション

色々なオプションがつけられます。新幹線の復路とか、ネカフェ滞在券とか、朝食とか。私がいつもつけてるのはワイズキャビンの大浴場チケット(600円)。夜行バスの朝って早すぎてどこも空いてないので、化粧兼ねて大浴場に行きます。そのため大阪の主要な場所の大衆浴場は大体把握している。ワイズキャビンはカプセルホテルとしても優秀だし、立寄り湯としても使えるので最近のお気に入りです。広い浴場が一つだけなので、他のスーパー銭湯には劣るけど、ただ広いお風呂に入って化粧したいだけなら十分。

車内アナウンス

一時期Twitterでバズった、車内一斉リクライニングを徹底してくれています。携帯切るタイミングも言ってくれる。おかげで前後の人に気を遣わずフルリクライニングできる。本当に気が楽なので!他のバス会社も徹底してください!!

 

と、他のバス会社より使い勝手が良いので(あと深夜発の本数が多かったり、3列シートも多かったり)、最近はVIPライナーばっかりですね。WILLERの方が快適そうなバスはたくさんありますが、VIPライナーの方が安いことが多いし。さくら観光やJRバスは学割が使えたはずなので、学生の時はよく使ってました。学割使えるに越したことはない。わたしもまた使いたい。

 

新幹線

基本出張の時は新幹線です。あと日帰り大阪の時は行き→夜行、帰り→新幹線が多いかも。大体最終で、自由席は下手したら名古屋とか新横浜まで座れないので、基本高くても指定席取ってます。でもいつも直前に取るので指定席取れないこともある。計画性のなさ。

スマートEXは難しくて使いこなせない。いや、登録してるし乗るだけなら出来るんだけど、領収書の出し方とか、発着地を品川じゃなくて都区内にする方法とか分からなくて結局損してるなって思うので使ってません。振替がスマホで出来るのはいいなあと思うので、そろそろ使い方をマスターしたい。

 

飛行機

時期によっては新幹線より安い!スカイスキャナーとかいうやばいサイトで予約することが多いです。どこよりも安いけど大体どの提携サイトも決済エラー。予約できても国際線扱いなので、念のためのパスポート必携。何かあったら問合せは全部英語です。しかも返事は大体返ってこない。でもなんだかんだ乗れてるので使っちゃう。変更は一切不可だけど。

何かあったら問合せフォームではなく、TwitterがあればGoogle翻訳で適当に英語に訳してリプで凸るの推奨。いつかトラブルありそうなので絶対オススメしないけど、安さに負けて買った方は絶対乗るぞという強い意気込みで予約してください。eチケットが発行されたら勝ち。大体乗れます。応援してます。

 

ホテル

基本的には日帰りです。だってお金がないし、夜行で日帰りすれば有休も1日でいいし。出張ついでに行く時や、2日間通う時に泊まってます。

我が社は福利厚生として、リゾートソリューション(通称リソル)を導入してます。社内でも福利厚生を全然知らない人ばっかりなんですが、マジで損だと思う。チケットも取れるし、宿泊も安い。リソルはゴルフ優待のイメージだし、実際ゴルフ優待多いけど(笑)探せば使えるものは結構あります。リソルの福利厚生で1番金額的に大きいのは、指定のホテルなら4000円引きになるサービス*3。しかも家族なら本人が泊まらなくても使える。同伴なら友達にも適用されるという太っ腹な割引。友人と泊まるのに私だけ4000円引きはさすがに申し訳ないので、ありがたいです。年間10回までなんだけど、毎年あっという間に使い切ってる。出張の時は使えないので、うまく調整しながら使ってます。出張で泊まるホテル探しに使うサイトはagodaか楽天トラベル。そんなわけで、あんまり泊まってない中でですが、使い勝手良かった大阪のホテルを2つご紹介します。

 

ヴィアイン新大阪ウエス

www.viainn.com

 

ツキステ。7幕の大阪公演で使用。会場だったメルパルク大阪の目の前徒歩1分。ホテルメルパルク大阪の中に入ってるんだから、そこに泊まればいいんだろうけど予算が許さない。リソル利用でツインが2人で3000円切ってたので、使わなくても大体1人5000円くらい。アメニティは受付にしかないのでチェックインの時に取っておかないとなくなるのが悲しい。とにかく立地が最高すぎて、マチソワ間や終演後に延々と部屋でだらだらしてた。開演10分前に出れば余裕で開演に間に合うのがいい。会場近くにホテル取るの魅力的すぎて、またメルパルクで公演があったらここに泊まりたい。ツキステは体力的にめちゃくちゃキツいので*4、マチソワ間に体力温存する大切さを知りました。1階にコンビニや飲み屋もあって、近くに銀行やドラッグストアもあるので、そもそもメルパルク周辺自体が住みやすい場所だった。中心地に出るには少し大変なので、どこも観光しないなら、ですが*5

 

テルモーニングボックス

さっき泊まってきた!出張ついでに経済を回そうと思い、前日入りして泊まりました。

 

travel.rakuten.co.jp

 

楽天トラベルでコンパクトシングル1泊3000円〜。大浴場付きで、平日は簡単だけど朝ごはん(今は個包装のジャーマンポテトパン)もついてて心斎橋から歩けるのにこの金額はヤバい。

お部屋もかわいい〜!

f:id:k1mg:20200323230007j:image 

朝ご飯とか置いてるラウンジ。打合せスペースもある。
f:id:k1mg:20200323230003j:image

大浴場にはドライヤー、コテ、基礎化粧品*6完備だし、化粧品もファンデとアイブロウとシャドウなら置いてる。(個人的には遠征なら心許ないけど、出張なら十分)

f:id:k1mg:20200323230136j:image

えーーーーこんなにアメニティの品揃え*7いいなら荷物少なくすればよかったーーー。まあなぜかヘアブラシなかったんだけど、コテがあったのでなんとかしました。

コンパクトシングルがこんなに安い所以は、お部屋にトイレ、洗面所、風呂、冷蔵庫がないからなんだけど、それが許せる人はぜひ。私は銭湯代が浮いてラッキーだし、差し引いても安いと思う…。安すぎて経営できてるのか不安…。定宿にしたいので、取れなくなるのも嫌だけど、どうかコロナの波に打ち勝って欲しいです。今ならチェックイン時にウェルカムドリンクで葛湯飲めます(何故)

 

以上、お値段以上だったホテルでした。ネカフェに泊まっていた時期もあったけど、最近は回り回ってコスパ悪いので、よっぽど急に泊まることになった時以外は使わないです。ネカフェ自体は好き。短時間利用はよくする。

 

お土産

会社にはたこ焼きせんべい*8しか買わないくせに自分へはそこそこ買います。広くんが前にイベント*9で言ってたものばっかりですが(笑)

くくるのたこ焼き

新幹線の改札内でいつも買って食べてる!美味しい!トロトロ!ビールと合わせるのが至福。とうとうポイントカード作りました。今なら1個増量です。

りくろーおじさんのチーズケーキ

ふわふわで一瞬で食べ終わる。軽すぎてこわい。家に帰ってレンチンで食べてばかりで、焼き立てを食べたことないので、焼き立て食べてみたい!今年の目標。

551の焼売

広くんは確か肉まん買うって言ってたけど、551は肉まんよりも焼売派。お肉が食べ応えあって胡椒も効いてて美味しい。他の焼売では物足りなくなるレベルの食べ応え。

 

あまりにも定番商品ばかり。でもどれも愛してる。

大阪は本格的に仕事でも関わることになり、遠征もUSJも行きたい!今年もたくさん行く予定なので、またちまちま更新します!

今年も貧しいけどコロナに負けずに日本の経済を回すぞー!

*1:嘘です九州生まれ九州育ちの東京在住

*2:アルガンのヘアオイルまであった。めちゃくちゃ良き

*3:これは弊社のカスタマイズサービスらしいので、リソルなら必ず使えるわけではなさそう

*4:加齢なのかただの運動不足なのか

*5:私は基本的に遠征で観光しません。体力がないので

*6:クレンジング、洗顔料、化粧水、乳液、ヘアオイル、ワックス

*7:当たり前にパジャマと歯ブラシとかはある

*8:40枚入り1000円。バラマキにオススメ!

*9:2018年2月のモマの火星探検記DVD上映会in大阪

劇団朱雀復活公演-早乙女太一という天才についてー

ピンスポだけがゆらゆらと緞帳を照らす暗闇の中

尺八や三味線とともに、久保田創くんの熱いナレーションが始まる。

緞帳が落ちる。一瞬の静寂。お客さんのハンチョウとともに流れる音楽。

舞台の中心、スモークの中で凛と気高く立つ美女。

この時のなんとも言い難い高揚感が大好きで、私は劇団朱雀に足を運んでいるんだと思う。

これは早乙女太一を人生に一度は生で観てほしいよ!というエントリです。

 

私は13年ほど前から早乙女太さんを劇団朱雀を客席の後ろの方からゆるっとひっそりと眺めています。とってもとっても大好きで尊敬しているけど、推しと呼べるほど知ってはいない、なんとも宙ぶらりんな立場の人間。そんな人間にしてはタイトルが大袈裟ですね。ごめんなさい。

10代の頃から「百年に一度の女形」と呼ばれていた太一くんは、地方興行で私の地元九州にも度々訪れていました。ミーハーだった私はテレビを観ていたゲーノー人が来てくれるということで観に行った覚えがあります。人形のような美しさの太一くんに惚れ惚れして、さすがテレビに出る人はすごいなあと思っていた。

そこから数年空いて、朱雀をちゃんと観に行くようになったのは2013年の原点進化からでした。その前に太一くんが主演していた神州天馬侠に推しである矢崎さんが出ていたので、久しぶりに太一くんを生で拝見したのがきっかけ。この演目はお芝居の後、「早乙女太一舞踊ショー」なるものがついていて、神州の話そのものより太一くんの舞踊に脳内を全部持っていかれたのを覚えている。

お人形のような美しさはそのままに、目線、手指の先、首の傾け方、上半身の仰け反り方、着物の裾裁き、そのすべてが計算しつくされた美しさで成り立っている。あとなんか扇芸が速すぎて意味わからん。太一くんの手と扇って同化してるのかな…。上京して舞台を観るようになり、自分が10代の頃には気づけなかった太一くんの本当の凄さにがっつりと嵌ってしまった私は、そのまま誘われるように翌月の原点進化に向かいました。

地方興行で観た演目は、あゆみちゃんとの切ない兄妹の話なんかの太一くんが主演でイケメンの話が主だったように思うのだけど、私が原点進化で初めて観た演目は「次郎長旅役者」。1幕であんなに美しかった太一くんが青髭のツッコミ上手なおかまとして現れ、アドリブで他の役者を斬って斬って斬りまくる。

ここで頭を殴られたような衝撃を受け、そのまま時間が押しまくった延長戦の3部で私の頭は徹底的にいかれてしまった。3部は老若男女オールスタンディングで踊り狂い、ひたすらコーレスをする。各々が好きなように楽しむ。そして太一くんとゆっくんの目に見えないスピードの殺陣に腰を抜かし、カーテンコールでは座布団投げ。幕が下りて、影マイクでも「モウカエレヨォー!」という太一くんに負けずにアンコールし続ける*1。こんなに楽しくて爽快感に溢れた舞台があるのかと、終わってすぐにチケットを足しました*2

2014年のBUMPでは、矢崎の広さんも参戦して、毎日がてんやわんやのお祭騒ぎ。日々変わる演目にヒートアップする客席。当時仕事が詰まりすぎて、矢崎さんもオタクも頭が沸いていたんじゃないかなと思います。そのくらい、毎日が楽しかった。私がもう一度タイムスリップして観たい舞台は矢崎さんの演じる「弁天小僧菊之助」です。これはもうずっと後悔するんじゃないかと思う。大好きな朱雀と大好きな矢崎さんの夢のコラボレーションでした。

毎回、全てが終わって幕を引く際、太一くんは「お仕事、頑張ってねー」と言う。常人では信じられないほどのパワーで魅せ続けてヘロヘロになっているのに、最後まで私たちへの全力のエールで幕を下ろす。仕事が嫌になっても太一くんのこの言葉で救われた。何度も泣いた。

例えるなら、ミッキーマウスに近い。あとEndress SHOCKの堂本光一くんにも同じことを思っている。どこまでもお客さんに寄り添うカリスマ。早乙女太一はとことんエンターテイナーなんだ。これは、朱雀の舞台を観て気づいたことでした。外部の舞台で観る太一くんは静かで、サービス精神を抑えに抑え、技に徹していることが多い気がするから。

太一くんの黒い噂なんて知っている。消えることのない悪いパブリックイメージだってあることは分かっている。でも、板の上での太一くんはホスピタリティに満ち、私たちに物凄いものを魅せてくれる最高の役者だ。私の知る太一くんはクールだけど芝居に熱くて、面白くて、お客さん想いで、謙虚で、素直で、そしてちょっと意地悪。そんな太一くんの魅力に、笑って泣いて感動して鳥肌が立って目が離せなくなる。私が持っている感情を全てが揺り動かされるような激しさで、全身全霊で舞台からエネルギーを放出してくれる。

私は早乙女太一は天才だと思っている。それは、女形であり、殺陣であり、踊りであり、憑依したような芝居でもある。けれど1番は「お客さんを楽しませること」にかけて天才なんだと思う。自分の全力を人を楽しませるために使い切れるところが、そしてその全力が果てしないところが、私が太一くんを最も好きで天才だと思うところだ。

 

そして劇団朱雀もまた、徹底したエンターテインメントとして確立していた。2015年に劇団朱雀が解散した後、世の中にはたくさんのエンターテインメントで溢れかえっていた。エンタメ興行はここ数年でより盛り上がりを見せ、お客さんを楽しませる仕掛けのある舞台は数多く現れていた。私は解散後もその「楽しいエンタメ」をたくさん享受し、充実した観劇ライフをおくっていて。なので復活公演が決まった時、私にはたくさんの期待と同時に一抹の不安がありました。

この5年間、楽しいエンタメをたくさん観た私は、昔のように朱雀を楽しむことができるのかな…、と。

甘かった。解散公演であんなに言っていたのに。彼らは進化するために解散するんだと。復活公演は演出も技術もクオリティが進化し、大衆演劇をエンターテインメントショーとして見事に昇華させていた。今までの良さをそのままに、世界中どこにもない朱雀でしか見れないエンターテインメントとして地位を確立させていた。

パワーアップした朱雀のチケットは、以前はあんなにすんなり買えたのにすっかり入手困難になっていて、結局行きたかった回数の半分も行けていない。でも、またきっと会える。復活ってそういうことだ。日本中、世界中の人がこの劇団を観て元気になりますように。

 

劇団朱雀復活公演2019年えんぶチャート9位おめでとうございます。

 

全公演、大入りおめでとうございます。

 

そして、復活、おめでとうございます。

 

\待ってたよー!!!!!!!!!!/

 

f:id:k1mg:20200321004732j:image

 

関連記事

 

k1mg.hatenablog.com

k1mg.hatenablog.com

 

*1:これはお客さんが意地悪なのではなく、ドSな太一くんとの闘いなのである。

*2:これが私の人生で四季以外で初めてのリピだった

モマの火星探検記2020

あの大好きなモマが帰ってきたよ!

岡崎*1以外の土地を一緒に巡ってユーリ達と夢を追いかけた2ヶ月間。

今コロナで公演中止の波をもろにくらい超超めげてるのですが*2、一旦忘れて書きます!

 

www.shachu.com

 

あらすじ

《モマの物語》
宇宙飛行士のモマは、父との約束を果たすために人類初の火星探検に挑む。
「人間はどこからきたのか、なんのために生きているのか」
火星に向かう旅の中でモマはその意味を考え続けていた。
そんなある日、モマの前に「幽霊」が現れる。
驚きながらも奇妙な出来事を受け入れる中で、モマは少しずつ人間が生きる意味について考えていくのであった...。

《ユーリの物語》
北の国に住む少女ユーリの父親は宇宙飛行士だった。
彼女が生まれる前に人類初の火星探検に旅立ち、帰らぬ人となったという。
ユーリは行方不明となった父親にメッセージを送ろうと、仲間と小型ロケットを作り始める。
やがて、失敗を繰り返すユーリの前に一人の「幽霊」が現れる。
幽霊はユーリに問いかける。
「宇宙の境界線はどこにあると思う?」
その姿にどこか懐かしさを感じたユーリは、幽霊との対話を繰り返しながら、仲間たちと小型ロケットを完成させる。
果たして、時空を超え、モマとユーリの思いは交錯するのか――。

 

2017年に引き続いて矢崎広さんと生駒里奈さんのW主演で続投となりました。

2017年の感想はこちら。ネタバレはこちらの2017版の方が少ないと思います。今回はガンガン書いてます。

k1mg.hatenablog.com

 前回も今回も終わってすぐには書けなくて…なんだろうじわじわと書きたいことをまとめてるんですよね。

2020年度版は2017年度版より、個人的にはより分かりやすく感情移入しやすくなっていたと思います。若干せりふが追加されたことがうまく作用しているような。SF素養がない人でも入り込みやすくなった気がしました。

 やっぱり大好きな話だなあ。

以下、1人1人感想を書いていこうと思います。

全体はそのあとで

 

 

大竹えり(お母さん)

 えりさんは前回に引き続きのイリーナ(お母さん)。

前回はお母さんという側面より、モマの彼女という側面の方を強く感じたんですが

今回はお母さんの顔をたくさん見た気がします。

でもそれも回によって違う印象になることが多くて、面白いなあと思っていました。

物語としてはユーリの夢を邪魔する存在ですが、「敵」ではないんですよね。それがわかりやすくなっていました。

お母さんとおじさんがユーリやモマの頬に手を添えて話しかけるなどの「繋がり」が目に見えてわかりやすくなっているところなんかまさに。

お母さんの後半の「宇宙なんて大嫌い」という絶叫があまりにも悲しくて。

ユーリのこれからが、お母さんにとっても救いになったらいいなと思います。

 

長谷川太郎(保安官)

太郎さんめっちゃ可愛かった~~~(めぐさんは太郎さん贔屓)

保安官さんの制服着てる太郎さん見てるとカラマリの先輩みたいだよねかわいい

こんなに愛嬌たっぷりの太郎さんのおじさんに懐かないわけなくない!?!?

 本当に伯父なのにおじさんと呼んでもらえない可哀想な保安官さんですが、モマの雑誌についてユーリに問い詰められてる時のお芝居が切なすぎて好きでした。

あと、おじさんに乗っ取られた時のお芝居を全公演毎回変えてた。チキンへ宛ててだったから鳥料理のネタほとんど制覇してたと思います笑 毎回の楽しみでした。

 

竹内尚文(ホイップ)

前回に引き続き竹内さんのホイップ。前回より遊びが少なく、精神年齢もちょっと上がっていた気がする。今回の中学生チームの中では結構まとめ役ぽい?中学生チームは同じことをしていてもキャストによって印象が異なるのが面白いなーと思いました。

 

赤澤燈(ハカセ

こちらは2017年のありそさんからともるんへバトンタッチ。ともるんのハカセはユーリへの恋心はあまり感じなかったなあ。ありそさんの時に邪推してただけでありそさんのハカセも明確に好きだーとか言ってたわけではないのですが。

一度涙腺がゆるゆるだった時ハカセの台詞「名前は愛だ!」という部分で、うっかりその熱量に泣いた日があります。名前=愛、だからイリーナがモマが(勝手に)名付けた名前で呼んでいることにも、きっとそこには愛があるんだと思わせてくれる台詞でした。

 

加藤良子(オカルト)

オカルトも前回に引き続きの良子さん。しかし今回はですます調になっていた気が。

ユーリとオカルトのコンビが前回よりもっと仲良しな感じがした。中の人の影響かなあ。

 

諸星翔希 (チキン)

私諸星くんのチキン大好きなんですよ。今回中学生チームでたくさん泣いていたのは諸星くんのチキンによるところが大きい*3。今回のチキンはお母さんのこと、大好きなんですよね。多分ユーリや仲間たちよりお母さまが好き。でも彼は最後にロケットを守ることを選ぶ。その場面になんだかめちゃくちゃ泣いていました。親への反抗というか主張って、人が大人になるために欠かせないことだと思うんだけど、演じるとどうしても「毒親VS被害に遭う子ども」っぽく見えることが多くて。今回のチキンはそのバランスがとても良くて好きでした。あと変顔への振り切り方がすごい。辞めジュが他の若手俳優と比べて一番突出していることって「舞台度胸」だと思います。諸星くん観ながら改めて思いました。

 

廿浦裕介(カレイドスコープ)

最近かっこいい廿さんを見続けていたので(GOZENはそんなことないか笑)、久しぶりに茶化す廿さんでした。前方上手に座ると宇宙授業で絡んできてくれるのがうれしい。

しょごのテレスコープが進化したことによってカレイドスコープもより人間らしくなった気がします。最後、スコープスがモマと一緒に残ることが「もっと悲しい」と言っていたカレイドスコープ。彼には人としての感情がかなり高レベルで備わっている。もしかしたら私たちよりも自分の感情に対して繊細に敏感に理解しているのかもなあと思っていました。

 

伊藤昌弘(レイ)

前回の相馬くんが本人のバックグラウンドもあって、あてがきか!?と思うほどだったので、今回伊藤くんは重かっただろうな、と思います。でもめちゃくちゃ堂々としていて初舞台とは思えなかった。

ポジティブで純粋で、次の試験では本当に火星に行きそうなレイでした。回を増すごとにめちゃくちゃ良くなっていってて。本人もおっしゃってましたが「出来ないって決めてるのは、自分なんじゃないか」って台詞めちゃくちゃ良いですよね。モマの中でも相当上位の名台詞だと思います。

 

川本裕之 (ベルヌ)

川本さんのベルヌさん好きだったです~。正直この辺のキャストチェンジは2017年より好みだったなと思っています。

宇宙授業の声掛けの上手さよ…!お友達とベルヌのコメントが楽しいからあえて最初は「こんにちは」って言わないようにしよって言ってました笑

川本さんの普段はとぼけた感じが可愛らしかったです。その後のシリアスな場面はかっこよ食ってONOFFの切り替えが上手い、仕事ができる人って感じ。

 

杉山美央(アイザック

過去になにがあったのかな、と思わせるアイザック。彼女の「ここからでも宇宙を感じることができる」はおじさんの最後のクイズの意味を最初から分かっていた人だから出る言葉なんだと思います。アイザックが女性だとどうしてもイリーナの件もあって女性が夢を諦める構図になりがちだったので、そこはヴェラやユーリがいてくれてよかった。アイザックはイリーナと似た考えで、それでも宇宙に関わっている人。宇宙を嫌いになることですべてを拒絶していたイリーナも、彼女の話なら聞けるところが、前回より説得力を持って観ることができました。いつか未央さんのイリーナも観てみたいです。前回から思っていますが、今回アイザックを観て、よりそう思いました。

 

鈴木勝吾(テレスコープ)

前回より…性能が上がっていた!!笑

なんでこんなに細かく色んな種類のロボットの演技ができるんでしょうね。本当に凄いと思います。今回は瞬きもゆっくりならできてるようで良かった。テレスコープを私はあんまり「鈴木勝吾」として認識していなくて。もうロボットとしてとても愛おしいです。スコープスでグッズ化して欲しい。これって凄いことだなあと思います。

日替わりもしょごが一手に引き受けていて、本当に頼もしい俳優さんだなあ。ミヨーの晩御飯の時に「オヤツ」とか「カエダマ」ってボソッと言ってたのが可愛かった。

前回あんなに最後の「生きて」に泣かされていたのに、今回またバージョンアップしていた!!もう最初の伏線のショートコントから泣いてました。モマが今回スコープスに優しくなっていたのも、喧嘩しつつも仲の良い関係性がしっかり見えてより泣く…。

改めて台本を読むと鈴木勝吾という俳優のすごさをしみじみ感じます…。次はどんな役で見られるのか楽しみにしています*4

 

田邉幸太郎(マイクロスコープ)

圧倒的出オチ!!!まさか顔が見えないなんて思わなかったー!!そしてまさかデザイン本人なんて思わなかったー!!めちゃくちゃ油断していて登場した瞬間笑ってしまいました。可愛かったー。岡崎以外でもグリーティングやってほしかったな…。キャラクターカードの裏の設定で、ずっと月にいたロボットで、今回が最後の任務だったと書いてあって切なくなりました。マイクロスコープは圧倒的に他のアンドロイドたちよりもロボットに近いんだけど、それでも感情はダイレクトに伝わってきて、ロボットたちの感情に寄り添って観ると、また別の物語が一本作れそうだなと思ったり。

 

田村颯大/永島叶和 (ジュピター)

ジュピターはWキャストでした。颯大くんは前回の日向くんを彷彿とさせる可愛らしいジュピター。叶和ちゃんはお芝居がめちゃくちゃうまい!気づく演技とか細かくできる子でびっくりしました。叶和ちゃんは一足先に千秋楽だったんですが、みんな号泣していて良いカンパニーなんだなあと改めて感じてホッコリしました。

 

小須田康人(タケミツ)

友人と話してたんですが、前回の輝馬くんが教祖さまのようなカリスマ性があるとしたら、小須田さんの船長はもっと身近な感じ。いつもは飄々としていて、偉そうでもなくただそこにいるだけで船長としてどっしりと見えるのは流石だなと思いました。

若者の悩みに寄り添い、一緒に喜んで一緒に悲しむ。理想の上司すぎました…。

 

山崎大輝ガーシュウィン

大輝くんを生で見るのは初めてです。DVDなどでマイペースな役を演じているのしか観たことがなかったので、ガーシュウィンのイメージはあまりなかったんですが、ドハマりでしたね。一番「普通」で一番「若者」のガーシュウィンは観客の目線に近くて感情移入がとてもしやすかったです。前回のモマが大大大好きな岳ちゃんのガーシュウィンもそれはもう大好きで、やっぱり今回観ながら恋しかったりしたんですが、大輝くんのガーシュウィンもとても好きでした。最後にモマとの別れを受け止められないガーシュのおかげでお客さんも宇宙飛行士のメンタルについていけるので…これはアフタートークで井俣さんがおっしゃっていてその通りだなと思いました。

あと大輝くんは舞台の上でとってもフラットなんですね。舞台上で起きたトラブルを見なかったことにしないでガーシュウィンのまま反応する。それがとっても面白い役者さんだなと思うし、彼の底知れなさを見た気がしました。

 

堀池直毅(バルトーク

お髭がナイス*5なバルさん。実は身体能力が高くて、宇宙授業の中でぐるっと無重力の一回転をしているのがすごいなあと毎回思っていました。

バルトークとミヨーのコントも楽しかったー。結構今回のバルさんはいじられキャラというか、放置されたり台詞を奪われたりしていたので、その変化も面白かったです。

 

内山智絵(ヴェラ)

智恵さんも今回続投でヴェラだったんですが、前回より女性らしくなっていました。オープニングダンスも前回岳ちゃんが柔で智恵さんが剛って感じのダンスだったのが、色気のあるペアダンスになっていたし、お芝居もかっこいい女性という感じだったのがかっこよさを残しつつ柔らかくなっていたと思いました。素敵なお姉さんって感じ。

どうしても女性が地上に残っている中で、ヴェラが宇宙飛行士として活躍していることはとても素敵だなと改めて思ったし、その真意が聞きたい気もする。イリーナとアイザックとヴェラの話を見てみたいなー。

 

松村龍之介 (ミヨー)

のすけは絶対ガーシュウィンだと思っていたらミヨーで、最初はどうなるかな…と思っていたんですが、後半にかけてぐんぐん私好みになっていきました(笑)

前回のけんけんのミヨーがそれはもう素晴らしくて完璧だったのですが、今回のミヨーも素敵。モマと同年代だとめちゃくちゃ分かりやすくなっていました。キャラクターカードに書いてあるんですが、二人ともムーンチャイルドプロジェクトに参加していて、多分10代からの付き合いなんですよね。最初にモマにお父さんのことを話したのもミヨーだし、彼だけはモマのお父さんに会ったことがあるのかなと思っていました。

ミヨーは基本的には飄々としているキャラクターなので、誰とでもスマートに対応するのですが、モマの時には「モマ~!」と等身大で話しているようで心を許せる友達なんだなあと思っていました。それだけに最後のお芝居は悲痛。台詞と心が乖離している芝居って弱いんです私…。東京の時は後半にかけてどんどん乖離していて、楽ではモマを見て台詞が言えないほどでした。ミヨーが止めているはずのガーシュウィンより辛そうだったので、ぐちゃぐちゃするからか地方公演からはもう少しさらっとしていました。心に刺さるミヨーで私は大好きでした。

 

鎌苅健太ホルスト

前回の谷口さんからは、少しヤンパパになったホルストさん。まずビジュアルがめちゃくちゃかっこよかったので、理想のお父さんすぎますね。私ならこんなにかっこよくて宇宙飛行士のお父さん自慢でしかないなあ。

けんけんのお芝居大好きなので、谷口さんとどう変えてくるかなと思っていたら、全く違っていました。あくまでも等身大、けんけんが演じるホルストさんでした。谷口さんがもう少し大人でダンディで柔らかなホルストさんでそれはそれは好きだったんですが、けんけんも良かった…!ジュピターがいなくなった時のお芝居はもう芝居には見えなかったです。本当に家族を亡くした人の叫びで、見ていてあまりにもしんどかった。

ジュピターと再会した時も決して泣き顔を子どもには見せないんですよね。本人がパパになったこともあると思いますが、けんけんの細かなお芝居がやっぱり好きだなと思いました。

あと、日替わりが楽しい。前々から知っていましたが、ほんとに凄い。

 

井俣太良(おじさん)

おじさんも前回同様井俣さん。コミカルで楽しいおじさんの部分は残しつつも、どこか悲しさを秘めている部分がよりくっきり見えた気がします。

モマに対しての後悔とか、ユーリへの期待とか、そういった部分を(私が前回キャッチしきれてなかっただけかもしれませんが)、より強く感じました。

最後の台詞でいつもぎゃんぎゃん泣いてるのですが、一度通路後ろで観ていた時、脇にはける手前でロケットの出発を見守って笑顔で去るおじさんの姿にさらに泣いてしまいました。これはDVDで抜いてほしい・・・。中通路どうやったら抜けるか分かんないけど・・・。

 

生駒里奈(ユーリ)

生駒ちゃんのお芝居が10000000000倍上手くなっていた…!トゥーランドットで観て分かってたんですが、またユーリとして会うことができてより感じました。

特に今回は細かくお父さんに芝居を寄せていて。ラストシーンのシンクロ率の高さにまた涙腺が崩壊した。前回は結構さらっとしてたと思うんですが、しっかり2人の感情が追えるようになってとても印象強い場面になったなあと思います。

モマの裏物語は生駒ちゃんが夢を持って、自分の道を進んでいくドキュメンタリーなので、またその成長を同じ役で観ることができてうれしいなと思いました。生駒ちゃんとユーリは一体化しているような鏡のような2人で、初演の時からこの親和性の高さというか、生駒ちゃんの奇跡を見ている感じがして、生駒ちゃんがユーリと出会った瞬間に立ち会ってよかったなあと思います。

ユーリが夢に向かって走り出し幕が閉じる時、生駒ちゃんもまた、舞台という夢に向かって走り出すんでしょう。彼女の瑞々しさ、疾走感のおかげで、いつも結末の悲しさを超えて、とても爽やかな気持ちで観終わることができました。

 

矢崎広(モマ)

前回が、森大さんや台本からくるモマを演じていたとしたら、今回はがっっつり矢崎広のお芝居セレクション100%だったのがとても好みでした。森さんのモマも好きなんですが、あれは森さんだからできるような気もして。今回はよりモマが本人に近づいていたというか。自分でもよくアフタートークで言ってましたが、お父さんの件も含めて、矢崎さん自身が前回よりもさらにモマというお芝居を通してさらけ出されていた感じがする。私はひどいファンなので、彼の人生で得たこと全てを舞台で観たいし、舞台上でボロボロになっているところを観るのが好き。芝居という虚構の中にある本当を観たいんだと思います。今回は随所に見えた気がして、それが好みだった。

と、言っても彼は役者なので全部お芝居なんですけど*6!その芝居もどんどん変わっていって面白かった。最初の頃の方が好みだった場面もあれば、後半の方が好みだったところもある、中盤の東京楽で好きな場面もある。そのバランスが絶妙だったと思います。

しかしどの回も最初登場して5秒で泣き、そのままエネルギーを爆発させてオープニングに進むので、毎回宇宙に飛び立つまでにすでに心を鷲掴まれまくってました。モマは今回が最後とのことですが、これからももっと魂を削るような広くんのお芝居がみたいなあ、大好きだなあと改めて思った公演でした。

 

感想

全体の感想としては冒頭でも書きましたが、2017年よりもひとつひとつの場面をしっかり描くようになっていたと思います。その分前回にあった疾走感は減速したものの、SF知識に乏しくてもついていきやすくなったかなと。かなり早めの再演で、好色やネバーランドがまた観たかった私としては、もうモマするんだ…?と思う気持ちもありましたが、最高の仕上がりだったので、本当に観れるだけ観て良かったなあと思っています。今回を経てわたしにとっても、とっても大事な作品になりました。

モマの言葉はニュートリノとなって私の身体をすり抜けて、やがて私を構成する一部となっていく。そんな感じがします。今のこの状況でもしんどいことは多いけど、モマの言葉に知らず知らずのうちに支えられていると思っている。

 

*1:行きたかった…

*2:決死の思いで取った雪組がチリ(=休演)と消えました

*3:ちゃんなかのチキンももちろん可愛かったよ!

*4:来月チェーザレで早速見ますが…笑

*5:舞台でもいじられている

*6:でもお芝居=嘘ではないと思っている

2019年印象に残った舞台振り返り

間も無く観劇初めとモマラッシュが始まってしまうので、(あと副業も仕事多すぎてしにそうなので…多分続かないけど)、エントリしてないものの印象に残った2019年の舞台を振り返ります!

ちなみに2018はこちら

 

k1mg.hatenablog.com

 

 

 

宝塚雪組「ファントム」

年初めには雪組観るのが恒例になってきてます。

オペラ座の怪人を観ると、なんでかなってくらい絶対寝てしまって、なんなら「Angel of music」1曲だけでも寝てしまって、きっとあの音楽には睡眠薬仕込まれてると思うんですが、ファントムは寝なかった!めちゃくちゃ感動しました〜。

きほちゃんのお歌の素晴らしさがいかんなく発揮されていたと思います…!だいもんは歌は相変わらず素晴らしかったんですが、お芝居も!最高だった!そう。わたしは望海さんのお芝居に弱かったんだわ。後半ずっぶずぶに泣きました。あーさも可愛いおじさんだったな。雪組さん相変わらず最高でしたので、また今年も観れたらいいなあ。

 

ロミオ&ジュリエット

主演はほぼ変更なしの再演!ちなみに推しは降りました!笑

WSSを観て、より一層私はこの作品が好きだなあと思った。大好きな音楽と大好きなお芝居の前ではトンチキ演出なんて関係ないんですね。むしろあの合成写真すらちょっと愛おしくなっちゃう。小池センセ、あんまり合う作品ないんですが、この作品だけは掌でころころしてます*1

今回は大野ロミオが好きすぎて古川ロミオを観れてないのが悔しいところ…!めっちゃ明るかったらしい…観たかった…買えばよかった…!全然チケットないんだもん…!

相変わらずたくロミはキラッキラで素敵だったなあ。今回初参加の葵わかなちゃんもお芝居がめちゃくちゃ好みだった。お芝居良ければ歌が多少あれでも許してしまうので、私はとっても好きでした。悲劇は陽の気で満ちてる人の方が泣けてしまうタイプなので。もちろん一推しは木下晴香ちゃんでした…!!はるるはもう飛ぶ鳥を落とす勢いなので特に言及しません。今年こそ色々観たい…!頑張ってね…!

まりおマキュとかたつなりベンヴォの2.5から飛び出した方々の躍進も目覚ましかったです。今回印象に残ったのは達成のベンヴォーリオ。いつも兄貴分として演じられることの多いベンヴォーリオですが、達成は庇護欲の塊のようなベンヴォでぐっちゃぐちゃに泣きました。個人的に達成のお芝居も歌も(お顔も)めちゃくちゃ好きなので、もう少し色々観たいです…。お金があれば…笑


キンキーブーツ

再演ばっかりだ…笑

しょうがない…正直2020年よりも2019年の方が好きなミュージカルの再演が多かったんだもん…

キンキーは前回の日本版初演の時には観ることが出来ず、来日版から入りました。

キンキーブーツの曲も作品のテーマも登場人物も全員大好き!!なんでこの作品永遠にやってないの*2??

ドラァグクイーンが女装用のブーツを作る、ただそれだけの話なんですが、自分が自分らしく生きるためのエッセンスがたくさん込められています。いつかブロードウェイで観たいなあ。クローズしちゃうけど…。

人生そう簡単には生きられないけど、できるならローラのように強く優しくしなやかに生きていきたい。ローラは私の憧れで、応援者で、心の支えです。

仕事が辛くてもRaise you upを聴けば、とりあえず一歩進める、そんな背中を押してくれる曲がたくさんある。

たくさんの人に観て欲しいから、再再演お待ちしてます!!来日版も待ってるよ!!!

私はなにがなんでも来日版、とは思わないタイプなので、キンキーもシスアクも日本も海外もどっちも好きです。強みにしているところが違うだけって感じがしている。

三浦春馬くんのローラは色気がダダ漏れでセクシーだし、かっこ良いし、美しい。ダンスも歌もすっごく良いので、個人的にはめちゃくちゃ楽しめるし、あとはなによりエンジェルス達が可愛いし、すごいクオリティで魅せてくれる。来日版は来日版でリアリティと歌唱力、みなぎるパワーが素晴らしいです。どっちでも良いから早く観たいよー。私のエネルギー源です。

 

少年社中「天守物語」

近年の少年社中で1番好きかも!再演ものはやっぱり再演されるだけの理由があるんだな、と思いました。繰り返し観るのはしんどい作品だけど、社中さんの作品はラストに人生賛歌が待っているから好き。真夏に相応しく(?)肝試し通り越して地獄みたいな話でしたが、まとまりも良いし先の読めない展開にはらはらするし、最後は身体を熱いものが巡って涙が止まりませんでした。間違いなく今年見た推しなしのストプレではNO.1。鷹役の納谷建くんが最高すぎたした。きたむーも全然外見に頼らない役だった…。いつもきたむーのこと人外って呼んでるんですが*3、本当に人外になった。つづさんがかっこよすぎて時計の次に好きでした。最近の社中の推しです。

 

生前葬ng

天守物語で納谷くんいいなあと思ってふらっと行きました。ノンスタ石田さんと久馬さんコンビは前作のモニタリンgoodに推しが出てたので通い倒したんですが、今作は笑いだけではなく、人との関わりにじーんとする話でした。普通に泣いた。納谷くんの出番結構多くて、2週間しか空いてないのにすごいなあと思った記憶。

青谷明日香さんの歌がとっても良かった。「会いたい人はお空の上」が好きで年末しばしば聴いていました。染み渡るような声でとても良いので興味のある方ぜひ。

 

劇団朱雀復活公演

朱雀復活おめでとう!!!!

あっという間にあの大号泣した解散公演から5年も経ったらしいです。こわ。

満を辞しての復活公演。期待値は爆上がりしてましたが、その分不安もありました。

解散していたこの5年で、世の中にとても2部構成が増えてました。特に2.5次元界隈で。

元々1部お芝居、2部ショーというのは日本の作品では結構よくある形だったけれど、以前よりかなり浸透してきている気がする。私ももれなくそれを楽しく摂取していて、以前のような新鮮さを持って受け止められるのか少し不安もありました。でも!杞憂だった!よりパワーアップして帰ってきた朱雀は、やっぱり別ベクトルで物凄く楽しい作品でした!あと、チケット取れない!!!LDHってすごい…。私の預かり知らぬところで早乙女太一さん、とても人気になっていたようです。相変わらずめちゃくちゃな人だった。扇子も刀も身体の1部のように扱うし、体力の限界まで楽しませるし、スタンディング中の客席に飛び込んで椅子の上で舞ってるし。エンターティナーの帝王のような人です、本当に。

東京は一見さん向けに作られていたようで、演出も華やか。1部の林檎様をBGMに花魁で出てきたところであまりの光景に普通にノックアウトする。この世ならざる場所に来た感。2部の演目も3つのうちのどれかになるので、周りの人をとっても誘いやすかったです。3部は相変わらずめちゃくちゃ楽しかった!騒ぎ屋、また戻ってこれて嬉しいです!祭男爵もシャナナもお江戸はカーニバルも浪漫もまだやってないよ!あああ血が騒ぐ〜まだ大阪と札幌があるけど、チケットはありません!

今回本当にチケット取れなかったので、また近々お願いします。この世の全てのエンタメ好きに一度は太一くんを観てほしいんです。この5年で出逢った人にまだまだ観に行って欲しい人たくさんいる。

太一くんの魅力ってなんだろう。殺陣だって女形だってお芝居だって、この世の中にもっと上手い人がいるかもしれません。若いのに生意気だし、ドSだし、別に握手してもすごくドライ。でも、人を楽しませることへの貪欲さに関して太一くんほど全力な人を私は知らない。その全てが国宝だと思います。6500円があっという間にペイできた。早くFC入ります…!

 

多分以上です!入れ忘れてたらそっと追記します。

2019年は元々好きだったものが帰ってきたことが多々あり、新しく好きだと思うものに出会うことは少なかったかなあ。

でも、大好きなものを大好きなままでいれるということも幸せなことだなと思います。

2020年は何を書くんでしょう。推し中心に移行していきつつあるので、もしかしたら観る数は減るかもしれませんが、やっぱり私は推しが好き以前に舞台が好きだ。今年の作品も楽しみです。

*1:宝塚版のスカピンを梅芸でやってくれたら増えるかもしれないけど

*2:A:キャストが人気者すぎるから

*3:人ではない者のような美しさなので

明治座の変〜麒麟にの・る〜

年末の最高に楽しいクレイジーな祭に岳ちゃんが登板したので、ひっさしぶりにるひまに帰ってきました。

 

と、いっても昨年のるひまは観ていて内藤大希くんにころんころんしていたため、これから毎年年越しだけはるひまでしようと心に決めていたタイミングでの出演決定でした。ここ数年はるひまを離れて色んな年越しに参加したけど、やっぱり私はるひまがあってるんだな〜。

 

松田岳くんは、一見ただのダンスが上手で言葉が丁寧で大人しくぽやぽやしたイケメン俳優なのですが、内面はとってもクレイジーでGEM CLUB出演時にも私が観た回ではなぞのクネクネした豊作の祈りダンス(?)を大真面目にやっていて、会場中の動揺と爆笑をさらった逸話の持ち主。ツキステ。でもそのクレイジーっぷりは有名で、彼が作るコント?忙しい人のための世界名作映画パロにどハマりしたファンも多い(と思われる)。るひまとはとても親和性が高いのではと常々思っていたので、決定して狂喜乱舞でした。

 

 

そしてここから、岳ちゃんな爪跡を残してほしいという長い懇願がスタートするのでした。

 

 

だって、本人はイベントでぶっ飛んじゃった時、謝っちゃうので。私のような1ファンには受け止められないけど(笑)るひまなら彼の気狂いっぷりも受け止める土壌が十分にあるので、もっと自由に謝ることなく解放できる場があるといいなって思っていたわけです。

 

しかし、私は甘かった…るひまの常連メンバーの猛者だけではなく初参戦のルーキー(いくみん)たちの想像以上の凄まじい狂いっぷりを楽しみながら参加した記録です。

 

 

《第一部》

あなたはこの冬、誰も見たことのない“本能寺の変”を目撃する。
時は戦国。
武将たちが天下統一を目指して戦を繰り広げた戦乱の世。
残虐非道な第六天魔王織田信長は今日も今日とて戦に明け暮れていた。
一方。令和元年。
動物好きで歴史オタクの青年が、動物園で突然“きりん”に 突進される。 青年が気が付くとそこは―戦国時代だった。
何故か擬人化した“きりん”が言う。 「おめでとう。今日からお前は竹中半兵衛だ。」
更に“きりん”は言う。 「“きりん”は織田信長を探しています。あ!見つけた信長!」
話を聞かない“きりん”が再び突進したその先にいたのは、 明智光秀と名乗る武将だった―
「何故、明智光秀織田信長を討ったのか」
トンデモ設定で繰り広げる“本能寺の変”。

 

《感想》

初めての原田さん演出。めちゃくちゃに美しい物語でした。前作までの板垣さんの演出を受け継ぎながらも、確実に自分のエッセンスを入れた感じ。

色々と突っ込みたいところはあれど、綺麗な演出でした。

昨年が人にフォーカスしていたとしたら、今回は物語にフォーカスしていた気がする。座長であるしんたもひらりょも演技力の安定感がすごい。久しぶりに観るしんたはやっぱり演技がすごいなあ。引きつけるカリスマ性というのはこういうことを言うのだなと思いました。対するひらりょは歌が…歌がめちゃくちゃうまい…。あと、私ひらりょのお芝居好きなんですよね。最遊記のときくらいから。今回も後半どんどん良くなっていって、完全にお兄ちゃんに感情移入して観ていました。私も姉としてなんにもできてないので。わかるよー。んー、でも2人のバックボーンがもっと知りたかったな、とも思う。この辺りはリーディングで補完されるのかなあ?

あと辻ちゃん正親町天皇も最高だった…!辻ちゃん史上かなり好きな方に入るかもしれない…*1!あんなん抱かれたい男1位すぎない??

可愛すぎる麒麟の啓さんとかその麒麟の飼育員で飄々としてる今までにない龍くんとか女装史上最も可愛かったかっちとかただただイケメンだったミネとかキャラ濃すぎて勝てない谷戸さんとかイケメンすぎるやかわとか

無理…常連キャラ強すぎる…無理…

(ここに名前が載ってない人もだいたい2部で爆発する)

岳ちゃんの荒木村重ですが、久しぶりの腹から声出る感じの役でした。以前はこういう役が多かった気がするんだけど、最近は優しいトーンの役が多かった気が。実は最初から信長を裏切っていたという初めてにしては非常に美味しい役でした。ありがたや。いやでも森丸殺すとき躊躇いなさすぎてめっちゃ怖かった。顔も怖かった。その割に帰蝶のことは殺すのを躊躇って柄で気絶させようとしていたので、帰蝶に好きな子(浄土真宗で村を焼かれた)*2への面影を重ねていたのかもしれません。

この辺リーディングでやって欲しいけど、1番見たいのはお市と勝家が賤ヶ岳後に心中するまでの話…この2人がどうやって距離を縮めていくのか気になる…。特に長政を忘れられないお市が、どうやって勝家へ気持ちを移すのかとか…かなめ様をリーディングで呼ぶのは難しそうだからやらないかなあ。推しと実際リーディングやってほしい部分は違うよね。

長政の真志もとっても良かった!滝口の当て書きだけど、自分のものにしてた。滝口の想いも、ファンの想いもすべて背負って舞台に立っていた真志はすごいなあ。尊敬する、本当に。今度は真志への当て書きでるひま観たい。滝口については別記事で載せてるので割愛。大好きだったよ観たかったよばかー!

とりあえず「狙い撃ち」のダンス*3くらいしか爪跡を残せない岳ちゃんに、日々もだもだを抱えながら通っていました…強すぎるんですよね啓さんとか奴姉さんとか…あと、ゲストが強い…全員面白すぎて誰にも勝てない*4

岳ちゃんはさと兄ゲストの時、初めてやばい大人を見た小学生みたいな顔してびっくりしてました…。そっか初めて見たのが前すぎて忘れてたけど、今まで生きててこんな大人会わないもんね!そんな顔になるよね☆

今回お遊びの場面やエチュードが一切なかったので、1部で若手が爪跡を残すのは今回かなり難しかったように思います。本当は二部でK3!がその代わりになる予定だったのかな。個人的にはもっと自由な場面があってもよかったです。それを中だるみだと思っている方も多数いるので、るひまさんとしては無くした方向で今後はいくのかもしれませんが。

 

《第二部》

一部の真面目さの反動かなってくらい、例年以上にとち狂っていたと思われる第二部。全部好き!なので全部のグループについて書く!

 

OPアクト-安土学園レギュラーVS朝廷学園正レギュラー 「あいつこそが織田ノーマ」

オープニングから人を笑い殺す仕様。テニミュ未履修の私ですら観た事あるテニミュ氷帝戦をほぼ丸パk…見事にオマージュした作品。

安土学園が名古屋ネタで朝廷学園が京都ネタでグルメ対決していた…

岳ちゃんテニミュ通ってないんですが、生き生きと八ツ橋振ってて嬉しくなってしまった。…字面にすると頭おかしいな。

粟根さんもここに来てそうとう狂ってて楽しすぎた。ジャージ似合いすぎる。どの舞台で観ても強烈な個性を放つ粟根さんが、る・ひまわりだとすんなり馴染むことに、この制作会社のクレイジーさを垣間見ました。

泣きぼくろでっかく書いてた神永くん愛おしや…

楽だけだけど「勝つんは朝廷、負けるは安土!」ってコールできて嬉しかった。

 

ミュージカル「ヘーアンセント」より『天皇の闇が広がる』

これまた…ぶっこんできた…テニミュもこれも以前大江戸鍋でもぶっこんできたネタなんですが、よりギリギリを目指している感じがします。

てか普通に歌がうまい

ずるい。ひらりょと原田さんなんてそりゃあ歌最高でしょう???まともに聴かせて欲しかったのに、後ろになんかシースルーのビリビリに破れた服で踊りまくるトートダ…ならぬ怨霊ダンサーズたちが!!!

岳ちゃん日に日に服が破れていってて、最終的に背中ビロビロで笑ったwww龍くんの乳首には負けますけどwwww

ダンスはふっつーに最高だった…これ本家狙えるのでは…?言い過ぎ…?ダンスよく分からないので適当なこと言ってたらごめんなさい。

推しのトートダンス(もう言っちゃう)見せてくれてありがとうるひま。バレエ踊ってるの初めて見た…ジャンプめちゃくちゃ綺麗だった…。

 

エス&ブッダwithふぉーるー 「ジーザス」

今はなきタキつ…の名曲をカバー。これまた頭おかしいグループだった。日本の車スバるが混じるふぉーるーもやばいんだけど、イエスブッダがやばい。イエスの目が怖すぎたし、シニカルな笑いを日替わりでお届けしていたのが地味に毎度ツボだった。終わっても頭の中を「いい学びになったようだね〜」というイエスがグルグルしている。悪夢である。いくみんさん何者?こわい。るひま初参加…?正気か…?大いなる新人すぎでしょ。

ブッダは毎回全力でマクドナルドと牛久大仏とシカ注意の動物(日替わり)と世界遺産(日替わり)していた…。全力すぎてもう笑うことしかできなかったです。

とにかく日本の車スバるさん(啓さん)が暴走してかき乱したショートコントのあと、笑い疲れ切った中でジーザスしてました。

でも!ジーザスもっと聴きたかった!!2番まで欲しかった!よ!!

 

吉法師ft.ニコニコ水墨画アーティスト 「DEMON」 

実は内心大好きだった吉法師。普通に曲がいい。さすが元になってる曲が2018年の忘年会のテーマソングだっただけある。そして歌詞も1部観た後だとちょっと泣きそうになる。

トークはグッダグダだったけどね!そこがいい!る典でも相当やばくてすごいって思ってたけど、安西くん本当にもってるなあ。なんかもう天才かなって思うくらい毎回笑ってしまっていた。絶対覚えない段取り。笑いを堪えきれない*5水墨画アーティストたち。アーティストたちの日替わりの書も楽しかったなあ。ヒロコ先生の「街にいる黒ハットと黒マスクの男は大体若手俳優」が大好き。毎回吉法師さんが曲中に叫ぶ言葉も楽しすぎて全公演がほしいです。安西くんフォローしたのでどうか叶えてください。

 

鬼MAX 「Tacata'」

もはやパロディではなく、本家の曲に合わせて踊ることにしたる・ひまわり。音楽カットで踊りだけでもDVD収録してくれないかなあ*6〜。

普通に女子的に可愛いヘイナ。たくさん食べるエンターティナーマナ。膝に水が溜まるヤコナ。全員愛おしいな。みんな橋本環奈だよ(?)

ダンスも普通にすごくて楽しかったー。一回最前端っこの見切れでマナの色のピンクのペンラ振ってたんだけど、真志のエンターティナーぷりすごい。お客さんのことみんなを見てるんだよなあ。

ひたすら笑ったし楽しかったし、本当に奴姉さんお疲れ様なので、是非努力の結晶が映像化しますようにって気持ち。

 

いろは坂48カーブ「天下人マジナリテー」

はい!推しチームきました!優勝おめでとう!どこ見ても頭おかしい人しか揃ってない!いやおぎまちだけ可愛い!このチームにぶっこまれた岳ちゃん本当に…頑張ったなあ。

いろは坂のメンバーはアンニョン感が抜けないけちと毎日キャラブレしてて大山真志マイナンバーカードをうっかり持ってきちゃうだち(顔がスーパーかわいい)とひたすらかわいくチャイム鳴らすおぎまちと舌足らずで薬が足りなくなると背中さすらないと正気取り戻せないねねと好きなタイプが餃子のむーみんと何を始めるか誰にも分からないきりん!!!こっわ!このチームの狂気っぷりはPVでは全然分かりませんでした。いや、薄々予感はしてたけども!

もう最初は借りてきた猫のようなむーみんにひたすら「爪跡!爪跡!」という手紙を書く日々だった…。2日目から既に残しつつあったけど!途中からミネくん…ならぬねねちゃんにべったりしており、色々とネタのフォローをしてもらっていた…ありがとうねねちゃん…

最終的になぞのキックをかましながらきりんに話しかけ、意識の高いおみくじになりねねちゃんに縛ってもらい、意識の高い絵馬で全力でペンラで客に願いを書かせて「気持ちイイ!」って言ってた…よかった…

千秋楽年明けの挨拶で突然ありがたい読経をおこない、すでに爪跡は十分残せたよ…と思ったところにこの展開…皆々様ありがとうございました。

年明けのいろは坂の青春劇は、むーみん以外も全然意味分からなかったんだけど、死ぬほど笑った。吉法師ですでにえづくくらい笑ったのに、腹筋死ぬかなって思うくらい笑った。でも多分DVDでは真顔で観そうなので観るのがこわいです。

終わった後に岳ちゃんファンの皆さん*7と抱き合って泣きました…爪跡残したね…良かったね…とりあえず全ての挨拶が「ヘァッ」👊✋になっていたので、完全にランナーズハイのテンションだったのでしょう。

今までるひまのスーパーヒーロー*8しか推してなかったので、今回のようにるひまでゼロからスタートする若手俳優を応援するのは初めての経験でした。楽しかったなあ。もう松田岳のヤバい部分は大体お見せできたと思うので、今後呼ばれても呼ばれなくてもどちらでも良いです。別に何度も呼ばれる俳優が良いとか、一度しか呼ばれなかった俳優がどうとか言いたかったわけじゃないので。スケジュール等もあると思うし。ただ、岳ちゃんが心置きなく自分のぶっ飛んだ部分を開花させられる場所がもっとあるといいなって思っていただけなので。るひまは親和性ぴったりだなあと思っていたので、岳ちゃんの今できる全力の変なところを見れて良かったです。でも座長'sとねねから、来年もるひまに呼ばれるって言ってもらえたのは、やっぱり嬉しかった!そんなん舞台上で言われたの初めて見たよ!幸せな俳優だね松田岳!!

たくさん笑って、たくさん泣いて、最高の2020年のスタートでした。久しぶりにしっかり通ったるひま、本当楽しかったなあー!また今年の年末も誰が出ても行きますので、よろしくお願いします!

*1:1位は冒険者たちのイカサマ

*2:イマイチこの設定に馴染めないでいる

*3:日に日にヘドバンがおかしなことになっていった

*4:大好きなさと兄が来てくれてはぴはぴだったので、ゲストにおじさんの日つくろ…こばけんとかも呼んでさ…

*5:主にはやしつよしである

*6:新春戦国鍋祭は全編そうなので、できなくはないよね??

*7:私のようなゆるゆるしたオタクではなく、ガチで毎公演岳ちゃんの動向を見守っていた皆様

*8:矢崎広

滝口幸広さんのこと

君が思い出になる前に

推しでもない、言ってしまえばよく舞台で見かける俳優の1人でしかないあなたのことを、ファンの方と同じようにブログに書いて残してしまうのは申し訳ない気持ちもあるけれど、私は私なりにあなたのことが大好きだったので、思い出になる前に書きたいと思って書いています。これは自己満足です。大好きだけど、観ない時期も長かったから、このまま自然に亡くなったことを受け入れていくのかなって。でも、その前にどうしても書きたかった。

すぐに別の記事をあげるので許してください。

たっきーのことを知ったのは2011年の戦国鍋。それからる・ひまわり関連では何度となく観ていました。たまにやしろさんとか他の舞台でも観ていたけど、私にとっては「るひまの滝口」だったよ。

いつも一発芸が意味わからないし、人の財布や家の鍵や歯ブラシ持ってくるし、すぐ人の電話番号言うし。

推しの家の鍵持ってきた時のあの推しの表情、めっちゃくちゃこわかったんだけどもう二度と見れないね。だってそんなことする人いないもん。

そんな破天荒だった滝口だけど、してやったりの笑顔の目の奥に不安の影が見えたり、たまにぽろっと弱音が出ちゃうところがなんとも愛おしかった。全部お客さんに楽しんで欲しくてやってたもんね。知ってたよ。

あんたすげーよとか、おしおきペガサスとか、ブレイクしてやる*1とか、名言も多すぎて思い出す度に笑い泣きしちゃうじゃん。おしおきペガサスってなんだったの?私たちも分からないから今年のるひまで新規の方に聞かれても全然答えられないんだよ?

人の死への心積りを私は多分心のどこかでしていて。勝手に雰囲気で人の生命力を測って死への耐性をつけているんだけど、滝口は見るからに生命力が強すぎてその心積りを一切してなかった。

当たり前のようにシルバーグレーのおじさんになって、当たり前のようにおばさんになった私が年に1回くらい観に行っては、「相変わらず馬鹿なことしてるなあ」って笑うんだと思ってた。当たり前とか永遠とか簡単じゃないって知っていたはずなのにね。

滝口がたまに演じるクールなヒール役が好きで、歳を重ねてさらに迫力が増したらいいなと思っていた。

今年のるひまでデビューになる岳ちゃんのポテンシャルも滝口なら引き出してくれるだろうし、一緒に対談もしているし大丈夫だよね、と失礼ながら頼みの綱にしていた。

だって、なんだかんだ後輩の面倒見めちゃくちゃいいんだもん。ツッコミも愛があって、若手たちが爪跡残そうと全力でぶつけるどんな変化球でも大暴投でも、そんなに得意じゃないと言いながら、苦笑いでなんとなく面白くしてくれて。今年そんな存在がいない中で、がっくん頑張ったよ。褒めてあげてください笑

る変はどこを見てもあなたの面影があった。カフェのご飯とっても美味しかったよー!いつも斬新なお味だけど、今回も柿のお吸い物なんか食べたことなかった。すっごく美味しかった。長政だって、真志が素晴らしく自分のものにしてた。とっても真志らしくてかっこよかった。だからより一層滝口だったらどうなったんだろうなーって思いが止まらなかったよ。ぬら様以来にドンピシャ好きになっちゃうかもしれなかったのに。お市の場面、花道のスッポンに照明だけが当たっていた空間、毎回滝口が立っていると思って観ていた。照明が散ると同時に滝口の姿も見えなくなって、いつもそこで泣きそうになった。

舞台の上のみんなにも、客席にも、あなたはずっと心の片隅にいて、たまに三上や誰かが名言を言っては会場が涙と笑いで包まれていた。

普段、推しではない共演者の方に馴れ馴れしくするのはファンの方に申し訳ないなって思ってるんだけど、滝口にはこんなに馴れ馴れしくて申し訳ないな。なんかもうレベルが違ったんだなって思います。近所のお兄ちゃんみたいな感じ。当たり前に大好きで、それを意識することすらしてなかった。

これから二度と見られないなんて信じられないな。だってお通夜も葬儀も出てないんだもん。無理だよね。る変でも結局全然実感わかなかったから、まだ舞台にいてくれたんだよね。

ご冥福なんてまだ祈れないから、今年の年末もまた一緒に年を越そう。私たちが涙の川を作るから、その余ったエネルギーで現世にいて。

もしも願いが叶うなら戻ってきて。あなたの笑顔がまた観たい。できるだけ長くこの気持ちでいたいから、このエントリを書きました。神様に怒られそうだけど、まだ面白くて愛おしい滝口を神様に渡すには早すぎるじゃない。休むにも早すぎるじゃない。またね。

*1:ゲッターズ飯田の風評被害といったら